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2024,01,23 開始
TPE3116 ディジタルアンプの製作記
Li二次電池によるオーディオアンプの駆動に挑戦
自分は10年ほど昔に組立てたTA2020を使ったKitのディジタルアンプで音楽を楽しんでいる。
要所のコンデンサを高級品に換え電源のコンデンサを強化してあり、その音には満足している。
近年ではALiexpressで複数のディジタルアンプの完成基板が売られている。
しかも驚くほど廉い。購入した基板は343円で送料は243円、合計586円だった。
どんな音が出るのか興味が湧いたので買って試す事にした。以下は製作の記録だ。
01. 基板と部品の調達 2024,01,24 実施
必要な部品を通販のAliexpressへ注文した。発注から2週間で届いた。
写真で右上はアンプの基板、他は周辺に必要なコネクターや電源スイッチ、フューズホルダーだ。
各部品は別々の店舗へ発注したが、輸送の際に纏めて一袋にして届いた。
しかも輸送方法が最も廉い安価な輸送から一段上級の輸送に切替えられて届けられた。
カードでの支払いは二千円弱だった。
02. Li二次電池用アダプターが到着 2024,02,11
今度のTPA3116ディジタルアンプではLi二次電池を電源に使う構想で進めている。
電源はアンプの音質を左右する。従前のTA2020ではスイッチング電源の出力に大容量の電解コンデンサを使っている。
しかも値の張るブラックゲートを使った。その後ブラックゲートは製造中止になり現在では入手困難だ。
電源には金が掛るが、現在ではLi二次電池が売られている。スマホから車まで動かす大容量電池だ。
これを上手く使いこなせれば高品質の直流電源が得られる筈という発想でLi二次電池を使おうとしている。
手元にLi二次電池で動く剪定鋏が在る。大変に便利で直径3cm程度の枝ならばスパスパ切れる。
御蔭で庭木の選定作業が随分楽になった。正直のところもっと早く買えば良かったと思っている。
その剪定鋏の電源が着脱できる18VのLi二次電池だ。剪定鋏を使わない時にLi二次電池をアンプの電源として利用する計画だ。
剪定鋏は中国製で当然Li二次電池も中国製でマキタ(日本の電動工具メーカー)と互換だそうだ。
そこでAliexpressでマキタ製Li二次電池用の電源取り出しアダプターを発注した。
それが昨日に届いた。注文してから4週間ほど掛かった。
値段は送料を含めて352円だった。これでケースの設計を進められる。
03. Li二次電池用アダプターの着脱確認 2024,02,15
実施
Aliexpressから買ったLi二次電池用アダプターがマキタ互換電池に使えるのか確認をした。
問題なく着脱できた。電流取り出し端子の電圧を測ったところ20.6Vを示した。
端子の近傍に示されていた+と-の記号も正しかった。
このアダプターにはマキタ用との刻印が無かった。
他の電動工具用アダプターも作っているようなので取り違いを懸念したが杞憂だった。
この確認確認作業を通じて間違いに気づいた。電池の電圧が18Vではなく21Vだった。
アイリスオーヤマ製の剪定用バリカンが18Vで、それと勘違いしていた。
その18V電池はマキタ互換ではなかったのでLi二次電池用アダプターは使えなかった。
アンプ基板の推奨電圧は24VなのでLi二次電池が21Vでも全く問題は無い。
下の写真はLi二次電池用アダプターにLi二次電池を取り付けた状態を撮影した。
両方とも黒いので一体化して何処がアダプターなのか判り辛い。
04. ケースの造形 2024,02,17
実施
Li二次電池用アダプターを最後に総ての部品の寸法が判ったのでケースを設計し3Dプリンターで造形した。
素材はPETGで積層厚は0.2mmだ。造形時間は約4時間だった。大きさは12cm角で厚さは4cmだ。
下の写真では部品を取り付ける為のボスが見える。既にインサートナットを埋め込み済みだ。
従前の金属によるケース作りではスペーサーが用いられたが、3Dプリンターでは一体で造形できる。
手作業による穴あけ加工の作業も無い。
05. 部品の取り付け 2024,02,19
実施
ケースが出来上がったので部品を取付けた。部品を取り付ける穴の寸法には間違いが無かった。
ところがフューズホルダーが取り付けられなかった。上部右奥の穴だ。手前に在る柱が当たってしまう。
何か対策を考えねばならない。
また右にあるLi二次電池用アダプターを取り付けるためにM3の皿ネジが必要だが手元に無く固定できなかった。
M3の鍋ネジでは、ネジの頭がLi二次電池に当たって正常に嵌められない。近くのホームセンターで買う予定だ。
06. 配線と完成 2024,02,25
実施
下の写真の様にケース内の配線を済ませた。
懸案だったフューズは電線を直接に半田付けして宙ぶらりんになっている。
回路の電源が21Vなので、これにテープを巻いて保護すれば機能的には充分だろう。
ゴム脚と音量調整のノブは自分で設計し3Dプリンターで造形した。
既に実験用直流電源を使って通電し、電源のパイロットランプが点灯するのは確認できた。
無負荷での消費電力は50mA程度だった。D級アンプは低消費電力だ。
次の作業は機能の評価だが、手元には音源もスピーカーも無いので音は出せない。
そこで発振器と抵抗負荷(ダミーロード)で動かしオシロスコープで評価しようと考えている。
07. 電気的な評価試験 2024,02,27
実施
電気的な性能を把握するために関数発振器で信号波を作り新作のアンプへ入力した。
アンプで増幅した信号を4.7Ω 10Wのダミーロード(セメント抵抗)へ出力しオシロスコープで観測した。
その結果TPA3116デジタルアンプはとても素性が良いと感じた。
下の図は1KHzの正弦波を出力した波形だ。申し分の無い結果だ。
波形に細かなノイズが多いのは、使用したオシロスコープの周波数帯域が500MHzと広かった為と思われる。
次は1KHzの三角波を出力した波形だ。これも申し分の無い結果だ。
三角波には高調波が沢山含まれているので、波の傾斜部が直線になっているのは、
広い周波数を安定に増幅している証だ。
次は100Hzの正弦波を出力した波形だ。これも申し分の無い結果だ。
次は100Hzの三角波を出力した波形だ。山が歪んでいる。
原因は電力の供給が足りない為と推定している。
使っている実験用の直流安定化電源の周波数特性が劣化していると考えている。
Li二次電池で動かせば違う結果になるのではと期待している。
注:オシロスコープのプリント出力の日付が1996年1月1日になっているが、
時計記憶用電池が劣化したと思われます。30年近く昔のオシロなので仕方ない。
08. Li二次電池での動作試験 2024,02,29
実施
新作のアンプをLi二次電池で駆動し、自作した直立円筒バックロードホーンスピーカーで試聴した。
何かトラブルが起きるかと実用に向けての不安が在ったが、何の問題も無く普通に音楽を聴けた。
使用したLi二次電池は中国製でマキタ互換の21V 3.0Ahだ。電池は写真のようにアンプよりも大きい。
その電池でいつもと同じように大音量で2時間程度続けて鳴らした。
電池本体に残存容量の4段階LED表示があるが、それで見ると減った気配がない。
直立円筒バックロードホーンスピーカーは、SPユニットが2個(ステレオ)だけで直径75mmと小さい。
そのため消費電力の低減に貢献していると思われる。たぶん1昼夜は連続で音楽を楽しめるだろう。
しかし現時点ではLi二次電池による音質向上は感じられない。勿論悪化も無い。
音質は従前のTA2020アンプに遠く及ばない。音の細部が潰れた感じで心地良くない。
まるでラジオの音のようだ。たぶんアンプ内の音声信号伝達経路に使われているアルミ電解コンデンサが
音質を低下させていると推定している。
試聴を始めた直後は低音の量が足りないと感じたが、2時間後には増えて充分な量になった。
大音量の低音でも細部が潰れている感じだった。
この
試聴で大きな問題が見つかった。このアンプにはミューティング回路が無いのだ。
電源投入時や切断時にバチンといった感じの大きな衝撃音がでる。
スピーカーへ悪影響が懸念されるので解決しなければ実用化できない。ちょっと困った。
09. 回路の改造とケースの補強 2024,03,04 実施
オリジナルのアンプ基板(XH-M543)の音は好きになれないので改造して高音質化を狙った。
これで良い音にならなければ打つ手が無い。その際には廃棄処分にする。
回路基板にシルク印刷されたXH-M543をKeyにしてWebを検索したところ回路図が見つかった。
その回路を読んだところ自分の用途では不要と思われるOPアンプによる増幅回路が在った。
その増幅回路が電解コンデンサ等を使っており音質低下の要因だと推定した。
自分の使い方では入力段のトリマーポテンショでー20dbほど減衰させている。
その後の増幅回路で+20dbだけ増幅している。+-はゼロだ。
ゼロならば増幅回路をバイパスしても同じだ。直結にすれば音質低下要因を減らせる。
そこで入力コネクターとTPA3116アンプを積層ポリエステルフィルムコンデンサで結んだ。
オリジナルよりも大きな3.3uFだ。
下は改造後の写真だ。簡単な改造だった。
入力段の電解コンデンサは撤去したが、OPアンプは取り外さずに電気的に切り離した。
前段に音量調整ボリュームがあるのでトリマーポテンショも撤去した。
青い立方体は積層ポリエステルフィルムコンデンサーだ。
評価試験は
前回と同様にダミーロードを負荷とし関数発振器を入力として出力をオシロスコープで観た。
その結果、1KHzは改造前と同じだった。前回は歪んだ100Hzの三角波も今回は綺麗だった。
そこで周波数を下げて30Hzの三角波で試した結果が下の図だ。
僅かに歪んでいるような気がするが、30Hzでこれなら充分な性能だ。
やはり増幅回路の性能が、自分の用途には不足だった。
音質の問題は潰したようなので残る課題のポップノイズを調べてみた。
回路図を読んだ感じで増幅回路が大きなポップ音の原因ではないかと疑っていた。
増幅回路を切り離したのでポップ音の波形を観測してみた。
下は電源ONの際に生じるPOPの波形だ。ピークまで80mV位だ。
POP音は聞こえるだろうが、SPユニットへの悪影響を懸念するほどではない。
下は電源OFFの際に生じるPOP音の波形だ。ピークまで30mV程度だ。
改造前はONよりもOFFの方が大きな音が出た。それが小さくなった。
この程度なら我慢できる。やはり増幅回路がPOP音を大きくしていた様だ。
ケースの補強をした。ケースの両脇のルーバー部の強度が足りないのがわかった。
Li二次電池を着脱する際にケースを左手で持ち、Li二次電池を右手で掴む。
その嵌めこむのが固くケースに力が加わりルーバーの部分が割れてしまった。
そこで下の写真の様に補強のルーバーを3Dプリンターで造形し接着した。厚さは2.5mmだ。
10. 改造後の試聴 2024,03,06 実施
改造の効果を調べるためにTPA-3116アンプで直立円筒バックロードホーンを鳴らした。
その結果、改造は大成功で解決目標だった音質の向上とポップ音の抑制を同時に達成した。
我がシステムは過去最高に良い音で鳴るステレオになった。
下の写真は試聴の様子だ。左下の隅にあるのが今回試聴したTPA-3116アンプだ。
パソコンの下に在るのは、音を比べた一昔前に自作したTA2020アンプだ。
◎音質の向上
音質は劇的に向上した。改造前の歪んだ“電解コンデンササウンド”は嘘の様に消えた。
高音から低音まで解像度が上がったような繊細で力強い音が出た。
従前のTA2020アンプに比べても解像度と音質が向上した。
我が家の主力アンプはTA2020からTPA-3116へと交代だ。
若しかすると力強い低音は電源に使ったLi二次電池の効果かもしれない。
Li二次電池にどの程度の効果が在るのか判らない。
来週中に実験用直流電源でTPA-3116アンプを鳴らして確認する予定だ。
◎ポップ音の抑制
回路図を見て低音質と大きなポップ音の原因はTPA-3116の前段に在る増幅回路だと推定した。
増幅回路を切り離した結果、ポップ音は大幅に抑えられ問題は解消した。
小さな音でポッと聴こえるが、実害の無いレベルだ。
特に電源OFF時には気がつかない程に小さい。
11. Li二次電池の音への評価 2024,03,13 実施
◎実験用直流電源で鳴らした
アンプの電源にLi二次電池を使うように作ったが効果が判らなかった。
そこで同じ曲をLi二次電池と実験用直流電源とで交互に鳴らした。
その結果、Li二次電池ではダイナミックレンジが広くなったように感じた。
また大音量の低音楽器に他の楽器の音が混じらないようだ。
試聴では鮫島由美子氏から邦楽、Qeenのロックに至るまで各種の楽曲を聴いた。
ウラディミール・アシュケナージ氏がピアノで演奏した展覧会の絵では
力強いピアノの音が一層魅力的になった。
使用した直流電源は32V 3Aの電源だ。鳴らしている際の消費電流は概ね0.1A程度だった。
Li二次電池は
容量が30AHのLi二次電池なので300時間も鳴らせる計算だ。
もっと小さいLi二次電池で充分だ。
誤りの訂正:Li二次電池の容量は3.0Aでした。よって30時間鳴らせる筈です。
◎電源部のコンデンサ増量
昔の仕事で世話になった先輩が基板上の電源部に入っている電解コンデンサを増量したら
音が良くなるのではとのアドバイスがあった。
基板には330uFの電解コンデンサが6個載っている。合計1980uFだ。
これに470uFの電解コンデンサを2個追加した。合計940uFのなる計算だ。
全体としては5割ほどの増量だが、この程度で体感できるほどの影響が在るとは思えなかった。
ところが聴いてみると音が良くなっていた。
電解コンデンサを追加する以前は音が硬い感じだった。2時間続けて聴いて耳に疲労感があった。
それが電解コンデンサの追加で聴きやすい音に変わった。何か嫌味な音が消えたようだ。
楽器の音色や衝撃は従前と同じだ。
何故に音が良い感じに変わったのか解らない。謎だ!!!。
下の写真でヒートシンクの左右に在るのが、無理矢理付けた電解コンデンサだ。
12. TPE3116D2基板の調査 2024,03,17 実施
先に行った電源部のコンデンサ増量試験で音が良くなったと感じた。
音の嫌味が減ったのは、コンデンサの増量によってアンプの出力に含まれるノイズが減ったからではないかと考えた。
そこでネットで開示された回路図を点検したところICのデジタル電源端子とアナログ電源が繋がれていた。
これではスピーカーを駆動する部分で生じたノイズがアナログ電源に侵入し増幅されてスピーカー駆動出力に出るだろう。
電源部の電解コンデンサを増量すればノイズが弱くなるので音が良くなる現象も納得できる。
そこで回路基板のアナログ電源とデジタル電源を切り離せば解決できると考えた。
回路パターンを切るなどの手段で回路を改造できれば改良できるはずだ。
しかし回路基板のアナログ電源部は放熱基板に覆われていて手が届かない位置にある。
しかも放熱器は接着されていて取り外せない。これでは手が出せない。
TPA3116D2の基板(XH-M543)には、同一型番で放熱器がネジ留めされてるものも在る。
AliExpressで売られている商品にも放熱器がネジ留めされている商品の写真があった。
それらの中で配送時間の短いものを選んで注文したところ一週間で手元に届いた。
従前は約500円だったが、今度のは1200円だった。時間を金で買った感じだ。
すぐに開梱して調べた所、従前の回路基板と全く同じで放熱器は接着されていた。無駄な買い物だった。
駄目元で放熱器と基板の隙間ににマイナスドライバーで差込み持ち上げたら放熱器が剥がれた。
放熱器はシリコンシーラントで接着されていた。下は放熱器を剥がした様子だ。
ここでICが違うことに気づいた。TPA3116D2は32ピンだが、写真のICは16ピンだ。
そこでAliExpressの商品説明を読んだらTPE3116D2と書いてあった。
しかしICチップの記号を写真撮影し型番を読み取ろうとしたが下の写真のように不鮮明だった。
GoogleでTPE3116D2を調べたが全く情報は無かった。そこで回路を追ったところ色々な事が解った。
このICではXH-M543
では使わないTPA3116D2の多くの機能が削られていた。
たとえば2個のTPA3116D2を連動させたりアンプの利得を設定する機能などだ。
また従前のXH-M543の回路図には無かったコンデンサC29が追加されていた。
若しかすると従前のXH-M543での問題点を改良したのかもしれない。
そこで放熱器をネジ止めに改造し、従前のXH-M543に施したのと同じ回路の改造を行い音を聴いてみる事にした。
13. TPE3116D2基板の改造と試聴 2024,03,20 実施
TPE3116D2の基板放熱器をネジ止めに改造し熱伝導グリスを塗った。
放熱器の固定に使ったビスは電気を通さないポリカーボネート製だ。
回路も先に改造したTPA3116D2の基板と同じように増幅回路をバイパスした。
カップリングコンデンサーも積層ポリエステルフィルムコンデンサーに替えた。
その状態で2時間に亘って試聴した。
今回改造したTPE3116D2の方が僅かに中音域が豊かなように感じたが気のせいだろう。
そして従前の試聴と同様に耳の後ろに疲労感が出た。
TPE3116D2基板とTPA3116D2基板の大きな違いは増幅の利得だ。
ボリュームの角度を同じにしても5割程度は大きな音が出る。
TPA3116D2基板では録音レベルの小さな鮫島由美子氏の日本の歌が眼一杯だったのだが、
TPE3116D2基板では余裕ができて好都合だった。
今後は電源の電解コンデンサを追加して耳の疲労感が消えるか試す予定だ。
14. TPE3116D2基板のコンデンサ増設 2024,03,24 実施
電源部の電解コンデンサを増設した。基板上に取り付ける隙間が無かったので3Dプリンターでコンデンサーを
収納する枠を作り基盤へ接着した。その枠に電解コンデンサを納め直径1mmの錫メッキ銅線で配線した。
基板の幅が12mm広がったが、製作済みのケースに収まる筈だ。
容量は470uFの電解コンデンサーを6個使ったので合計2,820uFだ。
既存の電解コンデンサーは1,980uFなので総計は4800uFになった。オリジナルの2.4倍になった。
これで耳の疲労感が消えると期待している。近々試聴を行う予定だ。
15. TPE3116D2基板コンデンサ増設後の試聴 2024,03,28 実施
コンデンサを増設した基板をケースへ組み込み各種の楽曲を3時間に亘って試聴した。
その結果、課題だった耳の後ろに生ずる疲労感は解消した。増設は大成功だった。
コンデンサの増設によって音が滑らかになった気がする。また従前よりも低音が一層力強くなった。
Queenのロックではドラムの小太鼓を叩く際の衝撃が体に響く。凄い迫力だ。
アシュケナージ氏がピアノで演奏した展覧会の絵ではピアノの低音が力強く魅力的だ。
ちょっと大袈裟かもしれないが従前のTA2020アンプとは異次元の美しく迫力在る音だ。
下の写真は試聴の様子だ。使わない機材は片付けたのでスッキリした。
アンプの後方に見える青と白の小箱は、かつて自作したDA変換器だ。
16. 贋TPA3116D2基板の調査 2024,04,17 実施
TPE3116D2デジタルアンプは既に完成し御機嫌な音を奏でてくれる。
最初に買ったTPA3116D2アンプの基板が余ったのでTPA3116D2を確認したくなった。
そこで放熱器を剥がしてみたら下の写真のように贋TPA3116D2だった。
そのICチップを拡大したのが下の写真だ。
上段にあるのが贋TPA3116D2で、下がTPE3116D2だ。
ICチップのマーキングが鮮明ではないが、違う型番のようだ。
このアンプ基板はXH-M543という型番が振られている。
オリジナルのICチップはTPA3116D2の筈だが、異なるICチップを搭載した亜種が多い。
自分が買った2台は何れも亜種で贋TPA3116D2だった。
改造の結果、良い音が出たので問題ないようだが
もう一台作ろうとした場合には何を選んだら良いのか判らない。
読者の皆様の役に立たない記事で申し訳ない。
17. Li電池の容量勘違い発覚 2024,05,30 実施
いつもの様にCD(iTunes)とYouTubeで音楽を聴いていた際に突然音が出なくなった。
音源のパソコンは正常に動いていたのでアンプに原因が在りそうだった。
良く見たらアンプの電源スイッチに組み込まれたパイロットランプが薄暗くなっていた。
そこでLi電池に付いている残量表示ボタンを押したところLEDが残量低下を示した。
つまりLi電池に組み込まれた過放電保護機能が働き出力電圧を遮断したのだ。
5月初旬からLi電池で音楽を聴き始めたので概ね15時間ほど聴いた。
このLi電池では、15時間程度で蓄えた電力を使い果たしてしまうようだ。
このLi電池は公称3AHなのでアンプの消費電流が0.1Aだとすると30時間で空になってしまう。
アンプの消費電流は鳴らし方によって増減するので0.2Aになった場合には15時間で消費してしまう。
15時間程度という結果は、電池の公称容量に照らして妥当な値だ。
問題は勘違いだ。2月29日の時点では電池の容量は3.0Aだと知っていた。
それが3月31日には30AHのLi二次電池なので300時間も鳴らせると間違えている。
一ヶ月の間に記憶した数値が10倍に増えてしまった。加齢による勘違いだと思われる。