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2019,05,04 初稿
AF-S DX NIKKOR 16-80mm 用フードの製作
Nikon製DXフォーマット一眼レフカメラ用 16-80mm ズームレンズ を買った。
Webの情報では廉価なズームレンズよりもシャープな写りでコントラストも高い優秀なレンズだそうだ。
そのレンズに付属していたフードが大き過ぎて携行の邪魔になるので小さな
フードを
3Dプリンターで作った。
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1. 製作の目的
下の写真は、このレンズを買った際に付属してきた純正フードを取り付けた状態だ。
立派なフードだが、肩から下げて携行する際に大きくて邪魔だ。
それに自分は下手なので逆光で美しい写真を撮れる可能性は低い。
故に逆光での撮影はしないのでフードは不要だ。
そこでフードを外して携行したいのだが、別の問題が生じる。
レンズの保護用に取り付けたフィルターの枠は金属製で周囲にローレット加工が施してある。
ローレット加工とは細かいギザギザの事だ。
これを家具などにぶつけるとフィルター枠が傷み家具にも傷が付く。
これを防ぐために3Dプリンターで短いフードを作って取り付ける事にした。
フードというよりはレンズ用バンパーと言うべきもので迷光の阻止は期待していない。
3. バヨネット部の設計
設計で難しかったのはバヨネット部の寸法だ。Webを探したのだが図面が見つからなかった。
そこでノギスと分度器を使って実物を測定した。
そのデータを基にバヨネット部だけを試作して実物に適合する寸法を割り出した。
三度目の試作で下図の寸法に落ち着いた。誤差が多いと思われるが、支障なくレンズへ装着できる。厚さは1.5mmで作った。
4. 印刷
確定したバヨネット部に円筒を追加した。円筒は外径90mm、厚さ1.6mmに設計した。
下の写真で左は筒の長さが16.5mm、右が21.5mmだ。
印刷には弾力性が在り衝撃に強いABSを使った。
使用したのはeSUN製のABSフィラメントで印刷後は黒色の艶消しになった。
表皮の厚さは1.2mm、内部充填60%、吐出温度235℃、ベッド温度60℃で印刷した。
3Dプリンターが積層したプラスチック糸の並びが乱れずに揃っている。
一見すると旋盤加工で削りだした金属製のフードのようだ。
3Dプリンターで印刷したとは思えない質感だ。
5. 装着試験
下の写真は、完成したフードを取り付けた状態だ。短い16.5mmが付いている
取り付けのバヨネットは適度な固さで実用上の問題は無さそうだ。
バヨネッットにストッパーが無いが脱落しにくいだろう。
広角側にした際に画面の四隅が欠ける"けられ”が生じるのではないかと懸念したが、問題無かった。
21.5mmではギリギリで欠けなかった。16.5mmでは、まだ余裕があった。
オリジナルのフードよりも薄く弾力性に富んでいるので衝撃吸収能力も期待できる。
手前味噌だが上々の出来栄えで嬉しくなった。
この印刷データーをThingiverseへ掲示した。
https://www.thingiverse.com/thing:3609259