Front Page


   L39 - NIkon F アダプターの製作     ('13,03,24 掲載)


L39マウントのレンズを、Nikon Fマウントに取り付ける為の変換アダプターを自作した。

                 

1.目的
引伸ばし機用レンズをNIKON製ベローズに取り付け接写 に活用する。

L39マウントは、カメラでは廃れてしまい現行機種では使われていないだろう。
しかし引き伸ばし機用のレンズは殆どがL39マウントを使っていて互換性がある。
引き伸ばし機用レンズはメーカー各社が性能を競ったため優秀なレンズが多い。

引き伸ばし機用レンズにはヘリコイドが無いので焦点を合わせられない。
そのままでは撮影には使えないが、ベローズと組み合わせれば撮影に使える。


2. 構造
マウント変換アダプターを作るには、ボディーキャップとレンズ用後側キャップを
 背中合わせに接合し中央に穴を開ける方法が知られている。
この方法は簡単だが、全体が厚くなり被写体に合わせられる焦点の範囲が狭くなるという弱点がある。

手元に部品取り用に買った旧ソ連製ライカ互換機のゾルキーがあった。
ジャンクというよりもスクラップと呼ぶのが相応しい物だった。
そのフランジを利用してNIKON-Fマウント用ボディキャップを組み合わせた。

  

ボディキャップは現行品ではなく旧モデル(BF-1A)だ。現行品は少し形が違い作り辛い。
旧型は同心円状に凹んでいる部分が階段状でフランジが少し沈み込み座りが良かった。
中央のNikonと書いてある平坦な部分をサークルカッターでくり抜いた。

  

ストッパーのピンを受ける機構が無いとバヨネットが緩んで、レンズが脱落する可能性が在る。
そこでセメダイン製の2液混合エポキシ接着剤を使ってピン受けを作った。

2液を混合し粘土くらいの固さになったところで、
ひも状に形を整えボディキャップ裏側の溝に押し込み、平らにしてピンが受ける穴を作った。
エポキシの硬化を待って完成した。


3、使用
下の写真は作ったマウントを使いEL-NIKKOR 105mmをベローズ(BP-4)に取り付けた様子です。
カメラはD7000です。
        
自画自賛ですが、手作りとは思えない恰好良い出来栄えです。

Dー7000のグリップがベローズ(PB-4)のノブに当たるため直接取り付けられない。
そこで接写用リング(PK-12)を介して取り付けている。

EL-NIKKOR 105mmは絞りが32迄在る凄いレンズです。
PK-12の為にELーNIKKOR 105mmでは無限遠に焦点を合わせる事ができなかった。
5mm短縮できれば無限遠に合わせられるかもしれないのだが。