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  マグライト用LED電球の製作    ( '12,11,17 実施 )

マグライト用に純正電球と互換性のある4セル用LED電球を作った。
下の写真で左はMAG-LITE純正4セル用電球(電池4個)、中央は自作1号、右は自 作二号のLED電球です。



日没後の散歩に単2乾電池を4本使うマグライトを携行している。
ボディはアルミ合金製で長さが32cmもあり警棒の代わりにもなる頑丈な物だ。

道路には街灯が在るのだが、歩道が無いところがある。
脇を走る車が怖いので目立つ様に地面を照らしながら歩く。

光源が白熱電球なので最近のLEDを使った物に比 べると消費電流が多い。
明るさに不足は感じてないのでLED化して電池の寿命を延ばす

LEDの明るさは電流に比例する。
AC100V 60W相当のLED電球では、消費電力は9W程度だ。
このデータからLEDは電球の15%程度の電力で同等の明るさが得られると推定した。

4セルマグライトの電球は3Wなので0.4Wで足りる筈だ。電流に換算すると120mAになる。
電球よりも暗いと嫌なので余裕をみて150mAとした。
電球の電流は700mA程度(実測)なので電池の寿命は5倍程に延び る筈だ。

パワーLEDは定格1Wの白色でOptoSupply製OSW4XME1C1E-100です。
これを0.5Wの電力で点灯します。秋月電子で110円でした。

また電流制限抵抗は下記のように算出した。
( 1.2V * 4セル - 3.3V ) / 150mA = 10Ω
マンガン乾電池の公称電圧は1.5Vですが、使い始めるとすぐに低下します。
放電特性が平坦な部分の電圧は概ね1.2Vです。

電池の消耗が進むと電圧が低下します。
一般に回路を設計する際には1.0V迄は使えるように工夫します。
4セルの場合には4Vになるのでカラカラになるまで使える筈です。
3セルの場合に電池のエネルギーを全て利用できません。

回路は下記のように単純です。
この回路は電池が4個専用で、その他の場合には問題があります。

         


1号の製作
電気的に難しいところは無いが、
LEDを支える部分は袋ナットによる固定が可能な形放熱性能を両立せねばならず難問だった。
ホームセンターを歩き回って下の写真の部品を見つけた。

右の連結金具ナットは鍔の直径が電球とほぼ同じだったので電球と同様に固定できた。
直管部を電球に合わせて切って縮めた。
新品の時は黄クロメートメッキが施されていたが、半田付けの為にヤスリで削り取った。

左の銅製リベットはLEDを載せる放熱器に使った。
少し切って縮め連結金具ナットの上に差し込み、周囲を半田付けで固定した。

LEDは端子の半田付けだけで固定した。
放熱器との間には放熱用シリコングリースを挟んだ。

抵抗器は電極を半田付けした後にベークライト製スペーサーに差し込んで絶縁し、
連結金具ナットの直管部へ収めてエポキシ接着剤で固定した。


組み立てたLED電球をマグライトへ取り付けたのが下の写真だ。

電球を固定する袋ナットをLEDの放熱に利用した。手前味噌だが良いアイデアだ。
鍔の上部には半田を盛り、袋ナットとの接触部が密着するように工夫した。
写真を見てLEDの中心が台よりずれているのが判ったが、特に問題は無いようだ。

パワーLEDを使う場合には温度上昇が心配です。
赤外線温度計を使い経過時間に対する温度を測ったのが下のグラフです。
測定開始から10分後にLEDを点灯しました。

温度上昇は概ね20分で飽和し、周囲温度+20℃程度でした。
LEDの規格では、温度の上限は85℃なので
気温が40℃になっても25℃の余裕があります。

袋ナットの部分を指先で触れると体温程度に温まっていた。
この位の温度上昇なら故障の心配は無いでしょう。

自作したLED電球と従前の電球の明るさを比較した。
下の写真で左がLED電球、右がオリジナルの電球です。

和室の襖へマグライトを照射し、絞りとシャッター速度を固定したデジカメで撮影した。
焦点を調節し、光を中央に収束した状態で す。
白色LEDを使ったので電球よりも白っぽい光だ。

デジカメを使って明るさの客観的評価を試みた。
光のスポットを2m先で直径40cm程度に合わせ、
デジタル一眼レフカメラをISO3200、絞りをF8に固定して露出を測定した。
電球でのシャッター速度は1/40秒、LEDでは1/80秒だった。
駆動電流150mAのLEDは4セル電球の2倍ほど明るい
当初に推定した120mAで充分だったのかもしれない。

LED化によって配光特性が乱れる懸念があったが、杞憂だった。
電球のフィラメントとLEDチップの位置を合わせた事が功を奏し、
レフレクターが電球の場合と同様に機能した。

マグライト用LED電球には市販品がある。
二千円前後で買えるが、この程度の物に二千円も出すのは面白くない。
350円程の費用で実用に耐える物ができて満足した。 楽しい工作だった。




2号の製作    ('13,05,19 実施  )
コ ンピューターの制御で動く小型のフライス盤(CNC3020)を買った。
刃を移動するルートを指示するプログラムによって、直線でも曲線でも高精度に切り抜いてくれる。

その操作方法に習熟するための練習課題としてMAG-LITE用LED電球を作る事にした。
前回の予備に買っておいたLEDや銅リベットが余っていたので好都合だった。

前作との大きな違いは、骨格部分をプリント基板から切り出した部品で作った点だ。
端材の両面ガラスエポキシ基板から3枚の部品を切り出した。
その様子はこ ちらを見て下さい。

それを組み立て半田付けしたのが下の写真だ。


更に放熱用銅リベットとパワーLED、電流制限抵抗を取り付け完成した。
   

前作ではパワーLEDと銅リベットの間に放熱用シリコングリスを挟んだ。

今回は2液混合エポキシで接着しシリコングリスは使わなかった。
一度エポキシを塗ってからティッシュで拭き取り表面に残った接着剤だけで固定した。
接着剤の層を薄くして熱抵抗を減らそうとのアイデアです。
今のところいい感じで問題は生じていない。