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      血糖値測定機能付きスマートウオッチの試用記

中国製の 採血せずに血糖値が測定できる機能を備えたスマートウオッチが販売されている。
そのスマートウオッチKS03の血糖値を測る機能だけを試した。
FreeStyleリブレの測定値と比べたところ、違う値を示した。採血して調べた値ともあわなかった。
スマートウオッチKS03は自分の血糖値を管理する目的には使えないようだ。
なおWebには類似の商品が複数ある。それらの性能は調べてないので判らない。



1.背景

 自分は糖尿病を患っており血糖値をFreeStyleリブレで管理している。
優れた計測システムだが、2週間毎にセンサーの交換が必要で、その度に約7千円掛る。
年間では約18万円の出費だ。何とかこれを減額したいと考えていた。

時折 中国の通販サイトAliexpressで買い物をするのでの広告のメールが送られて来る。
その中にPainless Non-Invasive Blood Glucose Smart Watchが在った。KS03型だ。
自分は知らなかったのだが、レーザー光線を使い、針を刺さずに血糖値を測れるそうだ。
金額は約7千円なのでリブレの2週間分のコストに相当する。
使い物にならなくとも惜しくない金額だったので買って試す事にした。

2.購入

Aliexpressで商品を注文した。支払いはVisa Devit Cardだ。引き落しの口座には2万円しか
入れてないのでカードの番号を悪用されても被害は最小限で済む筈だ。
商品は注文してから2週間で届いた。航空便で羽田へ届き通関の後は佐川急便が運んでくれた。
驚いたのは梱包だ。灰色のプラスチック製袋に入り透明なテープでグルグル巻きでだった。
中は空気を充填した袋に紙製小箱が入っていた。これなら投げられても蹴られても壊れないだろう。



3.血糖値測定機能の特徴

3.1 測定単位の切り替え
 血糖値の測定単位は国によって異なるそうだ。
 日本ではmg/dLが使われている。(小文字のlは紛らわしのでLを用いた)
 外国ではmmol/Lを使っている国も在るらしい。
 スマホとリンクすると専用アプリから測定単位をmmol/Lとmg/dLを切替えられる。
 自分のKS03 7537では、デフォルトがmmol/Lだった。

3.2 食前の血糖値を設定できる
 スマホの専用アプリから空腹時の血糖値設定できる。自分は115mg/dLと設定して実験した。
じぶ
3.3 食後の血糖値を設定できる
 スマホの専用アプリから高血糖時の値を設定できる。自分は165mg/dLと設定して実験した


4.Freestyle リブレとの比較実験

WBC決勝戦を見ながら概ね10分程度の間隔でリブレとKS03の指示値を読み取りExcelに記録した。
下のグラフで青色がKS03で緑色がリブレ、赤色が採血による測定だ。

6時30分 起床時 血糖値は80mg/dL程度だった。

7時15分 朝食。食事制限で糖質が少ない物を選んだ。

8時23分 実験開始

9時30分 食後のリブレでの指示値は150mg/dL程度に納まっている。

9時50分 指先で採血して血糖値を測ったところ173mg/dLでKS03とほぼ同じだった。

10時25分 柏餅を1個食べコーヒーを無糖で飲んだ。

10時41分 リブレの指示値は急激に上がり始めた。血糖値スパイクの始まりだ。

11時44分 リブレは指示値ピークの223mg/dLを迎えた。その時点での採血による血糖値は243mg/dLだった。
              しかしKS03の指示は113mg/dLを示した。谷底で柏餅による糖質増加を無視した。

11時54分 KS03の指示は113mg/dLで谷底だ。その時リブレは223mg/dLを示していた。

12時05分 KS03の指示は増加に転じた。実験の為に昼飯抜きなのに何故増えるのか???
     リブレは順調に減っている。昼食抜きなので当り前だ。

13時46分 KS03の指示は177mg/dLでピークだ。このピークは何だか判らない。
      リブレは柏餅によるスパイクから順調に低下中。

16時08分 リブレは86mg/dLの谷底に到達。空腹が我慢できずカップヌードルを食べた。
               これ以降の血糖値は急上昇
      これ以降は結論が見えてしまったので測定の回数が減ったため山の形が歪んでしまった。



5.写真による比較

実験の途中でリブレのリーダーとKS03アプリの表示を比べてみた。
左がFreeStyleリブレで右がS03アプリだ。時刻は14時35分だ。上のグラフの左半分を示している。
似ているようだがKS03アプリでは、リブレで山の無い場所にKS03では山が在る。
山の形が似てないのは一目瞭然だ。


6.結論

KS03は自分の血糖値と違う数値を示しているのは明白だ。これでは血糖値の管理用に使えないだろう
前日にも同様の実験を行ったのだが、昼食を抜いた本日と3食とも食べた昨日の山の時刻と高さが殆ど同じだった
山の形も整った三角形だ。興味深いことだがKS03はスマホのアプリで設定した食前の血糖値と
食後の血糖値の間を直線的に往復している。
それに比べてリブレの測定カーブは実際の血糖値の変化を捉えていると思われる。